バンドワゴン効果とは
バンドワゴン効果(Bandwagon effect)とは、人気者がさらに人気を呼ぶ現象のこと。
行列を作る人気店が、行列をなすことで更なる人気を呼んでしまうニュースを時々耳にします。
このバンドワゴン効果。正確に言うと、私たちが何かの行動や選択をする際に、他人が同様の行動や選択をしているかということに影響を受ける現象のことです。
アメリカの経済学者、ハーヴェイ・ライベンシュタインが提唱しました。
行列そのものが、価値が高いものであることの証明になってるんだね!
行列のできるラーメン屋ってそーゆーことか!
なぜ人気者がさらに人気を呼ぶのか
人気のもの=他人が選んだもの。これを自分も選んでしまう。
確かに、人気のお店とか、売れてる商品を選んでしまうことがあります。
Amazonで商品を購入する時に、ぐるナビや食べログで飲食店を探すとき。
私たちは他人がどのような選択をしたのかを気にします。
行列が出来ているレストランならば、きっとおいしい料理を提供してくれるのだろう。
では、なぜ他人の選択の影響を受けてしまうのでしょうか。
1. 心理的安心感
人々は、他人が特定の選択をしていることを見て、その選択が正しいと感じることがあります。これは「他人の行動を参考にすることで、自分が誤った判断をしない」という心理的安心感に起因します。例えば、人気のあるバンドや商品を多くの人が選んでいるなら、それは間違いない選択だろうと感じるのです。
2. 社会的認知
人気者が存在することによって、その存在自体が一種の社会的認知をもたらします。メディアやSNSを通じて広まる人気者の情報は、人々の意識に刷り込まれます。その結果、彼らの活動や選択は人々の中で共通の話題となり、ますます多くの人がその流れに参加したくなるのです。
3. 優越感と帰属感
バンドワゴン効果は、人々が自分自身を他の人々と比較する際にも影響を及ぼします。人気者に追従することで、自分もその一員であることを感じ、一種の優越感や帰属感を得ることができます。この心理的な報酬が、人々をバンドワゴンに乗せる要因となっています。
4. 情報の増幅
SNSの普及によって、情報は爆発的に拡散される時代となりました。人気者の行動や選択が拡散されることで、それがますます多くの人々に知られるようになります。これによって、人気者の行動がますます注目され、そのバンドワゴンに乗る人が増える循環が生まれます。
活用されるバンドワゴン効果
人気者がさらに人気を呼ぶバンドワゴン効果は、社会心理学的なメカニズムに基づいています。
心理的安心感や社会的認知、優越感・帰属感、情報の増幅などが、人々をその流れに引き込む要因となっています。この現象は、広告やマーケティング、社会運動などさまざまな分野で活用されており、人々の行動や意識形成に大きな影響を与えています。
バンドワゴン効果を理解することで、なぜ一部の事物やアイデアが急速に広まり、人々の注目を集めるのかを理解することができます。また、個人や組織がこの効果を上手に活用することで、自身の人気を高める戦略を考えることもできるでしょう。
(参考文献)
「徹底図解 社会心理学」山岸俊男, 新星出版社(2018)
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