フレーミング効果

意思決定

フレーミング効果とは

フレーミング効果(Framing effect)とは、同じ意味を持つ情報であっても、情報の提示方法や文脈、焦点の当て方によって、人々の意思決定や判断が影響を受ける現象のこと。

情報のどこにフレーム(枠組み)を当てはめるか次第で、全く別の意思決定を行ってしまうため、フレーミング効果と呼ばれています。1986年、行動経済学者ダニエル・カーネマンと心理学者エイモス・トベルスキーによって提唱されました。

 

法則うさぎ
法則うさぎ

リモートワークでのコミュニケーションがやりづらいのもこのせいかな?

イトケン
イトケン

情報を発信する側も、受け取る側も注意が必要だね。

 

 

ポジティブを強調するか?ネガティブを強調するか?

同じ情報でもその言い回しや提示方法によって人々の判断や選択が変わるフレーミング効果。

商品の広告文において、肯定的な側面を強調するか否定的な側面を強調するかによって、消費者の反応が異なる可能性があります。

肯定的な側面を強調する例
ある商品が「95%脂肪がない」と表現されると、健康的なイメージが強調されます。このように、肯定的な側面を前面に出すことで、人々はより好意的な反応を示す可能性があります。

否定的な側面を強調する例
また、「5%脂肪が含まれている」と表現されると、脂肪含有量に注意が向けられ、商品の否定的な側面が強調されます。こうした表現は、消費者の判断に影響を与えることがあります。

 

フレーミング効果は、商品の広告だけでなく、政治、医療などの様々な分野で顕著に現れます。選挙の候補者紹介や医療情報の提供方法によって、人々の選択や意見が変わることがあります。

 

 

フレーミング効果を意識した意思決定

フレーミング効果は、私たちがどのように情報を受け取り、判断するかに大きな影響を与える重要な要素です。意思決定をする際には、情報の表現方法に注意を払い、客観的な視点で判断することが大切です。

情報のバランス
意思決定時には、肯定的・否定的な情報をバランスよく受け取るよう努めましょう。一方だけに焦点を当てると、判断が歪んでしまう可能性があります。

選択肢の幅広さ
複数の選択肢を比較する際に、それぞれの選択肢のフレーミングを考慮して判断することが重要です。選択肢の言い回しによって、どれが最適かが変わることがあります。

(参考文献)
友野典男「行動経済学 経済は「感情」で動いている」 光文社新書(2006)

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