質問会議

ファシリテーション

質問会議とは

質問会議とは、参加者同士が意見を述べ合うのではなく、問題に関する質問とその回答にのみ焦点を当てて会話を進め、問題解決策を見つけ出すための会議手法のこと。

質問会議は、問題解決を通じて個人や組織の学びを促進する「アクションラーニング」の研究から生まれ、NPO法人日本アクションラーニング協会代表の清宮普美代氏が、自身の著書にて提唱しました。

 

法則うさぎ
法則うさぎ

質問責めするだけの会議?ちょっとかわいそう・・

イトケン
イトケン

怒涛の質問が終わったら振り返りをする。実はそこがポイントなんだ。

 

 

意見してはいけない「質問のみ」の会議

通常の会議で導き出された結論が、実際の問題解決に結びつかないことがよくあります。

これは、マネジャーやベテラン社員など、権限のあるメンバーが結論を一方通行で導いてしまい、たとえ解決策が正しいとしても「押し付けられた」と感じた他の参加者が積極的に参加できない場合に起こります。

そこで、オープンな質問と回答だけを通じて進行し、問題解決策を見つけ出す質問会議が注目されています。

・まず質問会議では問題提示者が「お題」を出します。
・そして参加者がそれについて質問をします。
・問題提示者がその質問に回答をする。これを繰り返します。

参加者はお題に対し、質問可能ですが意見をすることはできません。
例えばお題が「新人が仕事に対して消極的である」というものならば、

「新人が入社したのはいつですか?」
「新人が職場で孤立することはありませんか?」
「これまで新人になにかアドバイスをしたことはありますか?」

といった質問をし、問題提示者はそれに回答するというものです。

特徴的なのは、質問会議の時間内に必ず「振り返りの時間」が設けられることです。
様々な質問と回答を参考に、振り返り時間で問題の本質を見つけ出すという時間が、問題提示者を含む全参加者に新たな気付きをもたらすとされ、新たな問題解決策の発見に重要なプロセスとされています。

 

 

質問会議のメリット

質問会議は 一部の権力者からの一方的な問題解決策ではなく、参加者全員で気付きを共有することになるため、コンセンサスの取れた結論が生まれると言われています。

クリエイティブなアイデアの発展
オープンな質問により、参加者は自由にアイデアを提供しやすくなります。これにより、新しい視点やクリエイティブな解決策が生まれる可能性が高まります。

共感と協力
質問会議は参加者間の共感を促進し、チームワークを強化します。参加者がお互いの意見を尊重し、共感する機会を提供します。

情報の深化
質問を繰り返し行うことで、問題やトピックに対する理解が深まります。これにより、より質の高い情報が収集されます。

 

質問会議は、効果的な情報収集と問題解決に貢献するファシリテーションテクニックです。オープンな質問を通じて、参加者の洞察やアイデアを引き出し、チームの協力を促進します。

(参考文献)
清宮普美代「チーム脳にスイッチを入れる! 質問会議 なぜ質問だけの会議で生産性が上がるのか?」(208)

 

 

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