言い出しっぺの法則とは
言い出しっぺの法則(You said it first, You do it first)とは、最初に提案した人間が実行するべきであるという理念のこと。
問題を発見したりアイデアを思いついたり、会議などでそのことを発言すると、その担当者になってしまう経験則から生まれた法則と言われています。
この言い出しっぺの法則を定義した法政大学の白田秀彰准教授は、こう述べています。
なにかを言い出すということは、その人が問題に直面していることを意味していて、その問題についてもっとも情報をもっていることになる。だから、その問題をわかりやすくコミュニティに提示するためには、まず その人がやってみることが一番いい。
白田秀彰「インターネットの法と慣習」より引用
「窓が汚れている」と言っただけなのに、窓拭き当番になっちゃったよ・・・
ご愁傷様♪
言い出しっぺはリーダーに任命されやすい
問題を提起した人が、なぜだか担当にされてしまう現象が、この言い出しっぺの法則ですが、言い出しっぺはリーダーに任命されやすいことを示した実験があります。
カリフォルニア大学のキャメロン・アンダーソンとギャヴィン・キルダフは、2つのチームにそれぞれ異なった指示を出しました。
参加者チーム
自分たちで話し合って、リーダーを決めてください。
傍観者チーム
参加者チームが話し合ってる様子を見て、誰が参加者チームのリーダーにふさわしいか決めてください。
結果的に、自分たちで話し合ってリーダーを決めた参加者チームも、それを見ていた傍観者チームも同じ人をリーダーにふさわしいと結論付けました。
それがなんと、単に一番最初に発言をした人だったとのこと。
この実験では、一番最初に発言をした人間は、リーダーになりやすいと結論付けています。
自分がリーダーになるべきか
この言い出しっぺの法則に従えば、提案者は成功すれば賞賛され、失敗すればその責任を取らなければなりません。
リーダーになりたい人も、リーダーにはなりたくない人も、この言い出しっぺの法則を活用することで自分の立場をある程度はコントロールできるのかもしれません。
(参考文献)
池田貴将「図解 モチベーション大百科」 サンクチュアリ出版(2017)https://amzn.to/3NuhMdg
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