インポスター症候群とは
インポスター症候群(Impostor syndrome)とは、自分の成功や実力を適切に評価できず、他人に比べて自分が劣っていると感じる心理的な状態を指します。
この状態に苦しんでいる人は女性に多くみられ、成功を自分の努力や実力ではなく、偶然や他人の援助の結果だと考えがちです。
ジェンダー格差を取っ払い、女性を管理職にするという世の中の風潮のおかげで自分はたまたま管理職に就くことができた・・・自分の実力ではなく、周囲の支援のお陰で偶然出世できた・・・という風に考えてしまう傾向にあり、実際は十分な実力を持ち合わせているにも関わらず、いつかこの自分の実力不足が露呈してしまうのではないかと恐れを抱いている心理状態を指します。
それって、誰も得しない状態だよね・・
成功者には成功者の悩みがあるんだな
インポスター症候群の主な特徴
インポスター症候群には以下の特徴があります。
成功への不安感
成功や達成に対して適切な喜びを感じず、いつかはその成功が崩れるのではないかという不安感を抱きます。
他者との比較
常に他の人と自分を比較し、他の人の成功を見て自分を劣っていると感じます。
自分を過小評価
自分の実力や能力を過小評価し、他の人が期待するような結果を出せるか不安に感じることがあります。
外部の承認への依存
自分の価値を他人の評価に依存し、その評価が低いと不安や自己否定感が強まります。
なぜ、あなたなのか
自らがインポスター症候群に苦しめられたと告白した米フェイスブックのCOOであるシェリル・サンドバーグは「男性は自分の成果を高く見積もる傾向にあるが、女性は自分の成果を低く見積もる傾向にある」と自身の著書で述べています。
女性の管理職進出が注目されている昨今だからこそ、なぜあなたが昇進するのか、なぜあなたが抜擢されたのか。彼女たちに十分な力を発揮してもらうために、経営側からの十分な説明が不可欠といえます。
インポスター症候群の影響と克服
インポスター症候群は、高いパフォーマンスが求められる状況や新しい環境での挑戦に直面したときに発生しやすい傾向があります。結果として、心理的なストレスやうつ病、不安症などの問題を引き起こす可能性があります。
そのため、自分の成功や実力を客観的に見つめ、ポジティブな自己評価を育むことが重要です。
自分の成功や実力を適切に評価し、ポジティブな自己評価を育むことで、この心の戦いに立ち向かい、克服することができるでしょう。
感謝の気持ちを持ちながら、自分の成果を認識し、自信を築いていきましょう。
(参考文献)
シェリル・サンドバーグ「リーン・イン 女性、仕事、リーダーへの意欲」日本経済新聞社(2013)https://amzn.to/3Tosg1L
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