エレベーターテストとは
エレベーターテスト(Elevator pitch/Elevator test)とは、エレベーターに乗り合わせた数十秒の間に、いかに自分のアイデアを簡潔に伝えることができるかという考えを元にした話し方の訓練方法のこと。
あなたは、事業に関するアイデアを心に秘めているとします。
そんなある日、会社にて偶然にも社長とエレベーターを乗り合わせることになりました。
エレベーター内という限られた時間で、簡潔に、そして印象的に、社長にアイデアを伝えることができますか?・・ということを例えにした、適切な話し方のチェックポイントのことです。
「テスト」と付いているのは、うまく話せるかどうかを試すという意味だけでなく、その内容が本当にシンプルで本質的かを点検するための基準として使われるからです。
スタートアップ文化やビジネスの現場で自然発生的に広まり、「短時間で相手の理解と関心を得る必要がある場面」の比喩として定着しました。
重要なのは話術ではなく、「結局、何が言いたいのか」を自分自身が理解できているかという点にあります。
簡潔な話し方のコツ

エレベーターテストは、次の流れで考えると整理しやすくなります。
まず最初に考えるのは、「この話を誰に聞かせるのか」です。
専門家なのか、まったくの初対面なのかで、使う言葉は変わります。
次に、「相手に一番伝えたい価値は何か」を一つに絞ります。
機能・背景・将来性を全部話そうとすると、必ず失敗します。
構成としては、
・何の話か(テーマ)
・どんな問題を解決するのか
・それがなぜ相手にとって重要なのか
この3点を、余計な説明を削ってつなげます。
最後に、実際に声に出して30秒程度で話してみることが重要です。
頭の中では分かっていても、話すと長くなる場合は、まだ削れます。
「エレベーターが目的階に着く前に話し終わるか」
これが一つの判断基準です。
エレベーターテストのメリット
エレベーターテストの最大のメリットは、自分の考えの曖昧さが一瞬で露呈することです。
話が長くなるのは、相手の理解力の問題ではなく、自分の中で整理がついていないサインであることがほとんどです。
この手法を使うと、企画書の無駄な説明やプレゼンの前置き、結論が見えない会話を削る力が身につきます。
また、短く伝えられる内容は、相手の記憶にも残りやすく、質問や次の会話につながりやすくなります。
エレベーターテストは、「うまく話すためのテクニック」ではありません。
考えを研ぎ澄ますための思考の道具です。
話す時間が短いほど、本当に大事なことだけが残ります。
その状態を作れるかどうかを確かめるのが、エレベーターテストなのです。



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