U理論

アイデア
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U理論とは

U理論(Theory U)とは、個人や組織が本質的な変化を生み出すための思考と行動のプロセスを示した理論です。

表面的な問題解決ではなく、「これまでの前提や思い込みを手放し、新しい可能性を立ち上げる」ことに重点があります。

この理論は、MIT(マサチューセッツ工科大学)の研究者である オットー・シャーマー によって提唱されました。

経営学、組織開発、社会変革の分野で広く活用されており、複雑で正解のない課題に向き合うための枠組みとして注目されています。

U理論の名前は、変化のプロセスがアルファベットの「U字型」を描くことに由来しています。

 

 

U理論のプロセスを理解する

 

U理論の中核は、次の3つの段階です。

①センシング(観察する)
最初のステップは、現状を深く観察し、周囲の情報をオープンに受け入れることから始まります。この段階で重要なのは、先入観を捨て、物事の本質を感じ取ることです。

例:ある企業の経営者が、従業員のやる気が低下していると感じ取りました。センシングでは、経営側が従業員にアンケートやインタビュー、ワークショップを開催して、従業員の真のニーズや不満を深く理解することから始めます。ここで大切なのは、ただ情報を集めるだけでなく、またそれらを分析することでもなく、ただひたすら従業員の声に真摯に耳を傾け、その背後にある感情や価値観まで感じ取ることです。

 

 

②プレゼンシング(一歩下がって内省し、内なる”知”の出現に任せる)
先入観や固定観念を捨てると、思考の静寂が訪れます。そこから、過去の延長線上には無い「新しい”知”の出現を迎え入れる準備をします。

例:感じ取った情報を元に、経営側は一旦距離を置き、静かな環境で内省を行います。これにより、問題の根本原因や解決策がうっすらと見えてくることがあります。例えば、従業員が仕事の意義を感じられないことが問題の核心であると「何となく」感じたりすることです。この出現しつつある”知”を否定することなくそのまま受け入れます。

 

 

クリエイティング(即興的に行動する)
プレゼンシングで得た気づきをもとに、小さな行動や試行錯誤を始めます。
完璧な計画を立てるよりも、実際に動きながら形にしていく段階です。

例:プレゼンシングを通じて新たな”知”を得た後、具体的な行動計画を策定します。例えば、従業員が仕事に意義を感じられるように、業務の再設計や新しいプロジェクトの導入、キャリアパスの明確化が行われるかもしれません。これには、実際に試行錯誤しながら従業員のフィードバックを取り入れ、持続的な改善を図ることが含まれます。

 

 

問題解決や変革にはPDCAも非常に重要な考え方ですが、PDCAはあくまで「過去」のトライ&エラーの延長線上に解決策を見出すのに対し、U理論では生まれつつある”知”、つまり今この瞬間に出現しようとする「未来」を感じ取り、解決策を形にしていく考え方です。

そのため、よりイノベーティブでこれまでにない解決策を生み出すのに適していると言われています。
 

(参考文献)
中土井僚「人と組織の問題を劇的に解決するU理論入門」PHP研究所(2014)https://amzn.to/4b0LOiq

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