カタルシス効果とは
カタルシス効果(Catharsis)とは、心の中にある不安や心配などのネガティブ感情を言葉や行動にして開放することで、心が浄化されてスッキリする心理効果のこと。
「悩みを話しただけで心が軽くなる現象」として知られています。
オーストリア出身の精神科医ジークムント・フロイトが、アリストテレスの「浄化」の概念を精神分析に持ち込んだことがきっかけで心理学用語として定着しました。
言葉にするだけで心がスッキリする

カタルシス効果の具体例としては、悩み事や心配事を言葉にしただけで心がスッキリする効果が有名です。
例えば、信頼できる友人や家族に悩みを相談した時、相手からアドバイスをもらうことがありますよね。
この時、相手からのアドバイスも大事ではありますが、仮にそんなアドバイスが無かったとしても、こちらが悩みを言葉にして相談しているだけで、随分と心がスッキリしてしまう。
これがカタルシス効果です。
これは、モヤモヤと心の中に存在するネガティブ感情を、言葉にすることで解放しているために発生します。
言葉で表現すること以外には・・・
・つらい気持ちを日記に書くことでスッキリする。
・絵を書くことで感情を表現してスッキリする。
・運動をすることでモヤモヤした気持ちを解消する。
・美しい景色を見て心が浄化される。
などがあります。
スッキリした気持ちを、前に進む力に変える
こうした行動に共通しているのは、内側に溜まった感情を、外に「形として出している」という点です。
頭の中だけでぐるぐる考えている状態では、感情は整理されません。
一方で、「いま自分はこんな気持ちなんだ」と外に出して確認できると、感情と自分との間に少し距離が生まれ、冷静さを取り戻しやすくなります。
ただし、カタルシス効果には注意点もあります。
一時的にスッキリしたとしても、感情の“吐き出し”だけで問題そのものが解決するわけではありません。
愚痴や怒りを繰り返し吐き出し続けると、逆にネガティブ感情を強化してしまう場合もあります。
大切なのは、吐き出したあとに「整理する時間」を持つことです。
言葉にして楽になったあと、「なぜこんな気持ちになったのか」「本当は何を求めているのか」と少しだけ振り返ることで、カタルシスは単なる気晴らしではなく、前に進むための力になります。
カタルシス効果は、感情を消す魔法ではありません。
しかし、感情と上手につきあい、自分を立て直すための“入口”として、とても有効な心理作用だと言えるでしょう。
(参考文献)
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