自分は周りのせい？他人は性格のせい？行為者-観察者バイアスを解明

行為者-観察者バイアスとは

行為者-観察者バイアス（Actor-Observer Bias）とは、自分自身の行動については外的な要因を、他人の行動には内的な要因を強調しがちな心理的な傾向のことを指します。

簡単に言うと、自分の失敗は環境のせいにし、他人の失敗は性格の問題だと考えがちです。

例えば、あなたが大事な会議に遅刻してしまったとき、どのように説明しますか？「電車が遅れた」「道が混んでいた」といった外的な理由を挙げる人が多いはずです。これが「行為者」としての視点です。

一方で、同僚が遅刻した場合、「いつも計画がなってない」「時間管理ができない」といった、その人の性格や能力の問題と捉えることがよくあります。これが「観察者」としての視点です。

法則うさぎ

公平に他人を評価するって難しいね。

イトケン

自分のことは言い訳ばかりなのにね♪

心理学者たちは、このバイアスが生じる理由として、自分自身の行動に対しては多くの文脈や背景を知っているため、それら全ての要素を考慮に入れる傾向があると指摘しています。

一方、他人の行動についてはそのような情報が限られているため、単純化して理解しようとします。

つまり、自分のこと・他人のこと。持ち合わせる情報量の違いで発生していると考えられています。

このバイアスに気づくことは、より公平な評価やコミュニケーションに繋がります。

他人の行動を評価する際にも、彼らが置かれている状況を想像することで、より理解と共感が深まるはずです。また、自己反省を促すことで、自身の行動に対してももっと責任を持つようになるかもしれません。

このバイアスを理解し、認識することで、人間関係がよりスムーズに、そして心地よく進む一助となるでしょう。次回も、心理学の面白い側面を一緒に探っていきましょう！