ボトムアップ見積りとは
ボトムアップ見積り(Bottom-up estimating)とは、物事を計画する時の時間や金額を見積る方法の1つで、細かい要素を足していくことで合計を割り出す手法です。
簡単な例えで説明すると、引越し計画の時間を見積るとするならば、
物件探し:1か月
不用品処分:2週間
荷造り:1週間
住所変更手続き:3日
引っ越し業者を選ぶ:1日
ペットの保健所手続き:1日
つまり引っ越しに必要な時間は2ヶ月である!
という見積り方法のこと。
なんだ。こんなのいつも使ってるよ!
ホントは時間よりも金額を算出するのに向いてるよ。時間は並行作業ができるからね。
ボトムアップ見積りのメリット・デメリット
ボトムアップ見積りは、個々の要素の時間や金額が算出できていれば、それらを足していくだけで合計が導き出せるとした簡単なもので、それでいて正確な見積りを出すことができる優れたものです。
また、あらかじめ個々の要素に必要な時間や金額を算出するために、いったん計画の全体を見渡すことになるので、抜けや漏れが発生しにくいともいわれています。
私たちがスーパーやコンビニで買い物する際も、無意識にこのボトムアップ見積りを使って合計金額を見出していることから、とても馴染み深く、そのためクライアントや取引先に理解してもらいやすい見積り方法です。
そんな、良いことだらけのボトムアップ見積りですが、唯一の欠点は見積りに時間がかかるというところです。
1つ1つのタスクにかかる時間や金額を合計するのがボトムアップ見積りなので、当然、それらの要素についての時間や金額を把握していることが大前提となります。
しかし、大きな計画であればあるほど、膨大な数のタスクが存在し、それらの1つ1つの要素にかかる時間や金額をすべて把握するのはなかなか大変な作業です。
予算の見積りに不可欠なボトムアップ見積り
ボトムアップ見積りは特にプロジェクト予算の策定において不可欠なツールです。
正確な予算を得るために、ボトムアップ見積りを適切に実施しましょう。そして、この手法でプロジェクトコストも的確に管理しましょう。
(参考文献)
A Guide to the Project Management Body of Knowledge, Project Management Institute
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