イケア効果

マーケティング

イケア効果とは

イケア効果(IKEA effect)とは、自分が作った物や関わりを持った事柄を過大評価してしまう現象のこと。

大手家具店イケアは広大な敷地に、たくさんの家具を陳列しています。店内を1日歩き回った結果、疲れ果ててしまった経験がある方も多いんじゃないでしょうか。

その上、イケアの家具は自分自身で組み立て・設置するものが多いので、イケアでの買い物を終えた後に今度は自宅で組み立て作業をした結果、体が疲労困憊してしまうのも「イケアあるある」です。

このイケア効果は、そうやって自らが頑張って作った家具だからこそ満足度が高まるとした効果を示しています。

 

法則うさぎ
法則うさぎ

一滴一滴、手間暇かけてチェックしています。

イトケン
イトケン

それ、ドモホルンリンクルのCMのやつだ!

 

 

手間暇かけたほうに価値を感じてしまう

1950年代に米ゼネラルミルズ社から「袋から出して焼くだけ」というホットケーキの素が販売されましたが、売れ行きは芳しくありませんでした。

しかし、その後、「袋から出して卵と一緒に焼くだけ」という商品に変えたところ、爆発的なヒット商品となりました。

なにが違うのかと言えば、「卵と一緒に」の部分です。つまり1つ工程が増えているにも関わらず、こちらの商品のほうがヒットしてしまいました。

このように人間は、手間暇かけたものに価値を感じてしまう傾向があります。

イケア効果はこのことを示したもので、広大な店内で家具の材料をピックアップし、疲れ果てた体に鞭打ち自宅で頑張って家具を組み立てることで、商品に愛着を持ってもらい、結果として満足度をアップさせてしまうと言われています。

デューク大学のダン・アリエリー教授らは、このイケア効果について「単なる労働でも、愛着を増加させるのに十分である」と手間暇かけることと満足度の関係性を説明しています。

(参考文献)
Norton, M. I., Mochon, D., & Ariely, D. (2012). The IKEA effect: When labor leads to love. Journal of Consumer Psychology, 22

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