SWOT分析

SWOT分析とは

SWOT分析（SWOT analysis）は、組織やプロジェクトを、
強み (Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats) の4つの観点から評価する方法で、現状を整理し、戦略の策定や意思決定に役立てることができるフレームワークです。

　

　

　

４つの観点から現状を把握し、進むべき方向を導きだす。

■S…Strength（強み）
　内部的な強みや優位性のこと。資源、スキル、ブランド価値など
■W…Weakness（弱み）
　内部的な脆弱性や不足のこと。効率の低さ、リソースの不足、技術的な制約など
■O…Opportunity（機会）
　外部環境での有利な変化や成長のチャンスのこと。新市場の開拓、技術革新、競合の弱点など
■T…Threat（脅威）
　外部環境での悪化や競合の活動による脅威のこと。市場の変化、法規制の厳格化、競合の成長など

組織やプロジェクトにおけるこれら４つの項目を評価すると同時に４つの問いが浮かび上がってきます。その４つの問いに対応することで進むべき道、とるべき戦略を見出すことができます。

どのように強みを活かすか？
どのように弱みを克服するか？
どのように機会を利用するか？
どのように脅威から身を守るか？

　

　

SWOT分析を進める手順

SWOT分析は以下の手順に従って行われます。

ステップ1　目標の設定
分析の対象となる目標を明確に設定します。組織やプロジェクトの全体的な戦略を明確に把握することが重要です。

ステップ2　強みと弱みの洗い出し
組織やプロジェクトの内部を評価し、強みと弱みを特定します。過去の実績、リソースの状況、人材の能力などを考慮します。

ステップ3　機会と脅威の分析
外部環境を調査し、機会と脅威を洗い出します。市場動向、競合他社の動向、技術の進化などが重要な要素です。

ステップ4　マトリックスの作成
得られた情報を元に、SWOTマトリックスを作成します。これにより、各要素の相互関係を視覚化できます。

ステップ5　戦略の策定
SWOTマトリックスを分析し、ビジネス戦略を立案します。内部の強みを活かし、外部の機会を追い求め、弱みと脅威に対処する戦略を構築します。

　

　

SWOT分析のメリット

SWOT分析は多くの利点を持ちます。

全体像の把握
組織やプロジェクトの現状や外部環境を客観的に把握できます。

重要な要因の特定
重要な強み、弱み、機会、脅威を特定することで、重点的に対策を講じることができます。

意思決定のサポート
戦略策定や意思決定に際して、客観的な情報を提供します。

チームの共通認識
チーム内での意見の一致を図り、ビジネスの方向性を共有できます。

SWOT分析は、ビジネス戦略を策定する際に非常に有用なツールです。組織やプロジェクトの内外部の要因を洗い出し、戦略の立案や意思決定に活用することで、成功への道筋を描くことができます。自社の強みを最大限に生かし、機会を逃さず脅威にも柔軟に対処することが重要です。SWOT分析を正しく活用して、持続的な成長を実現しましょう。

（参考文献）
“SWOT Analysis: Discover New Opportunities, Manage and Eliminate Threats” www.mindtools.com (2018)