ホーン効果とは
ホーン効果(Horn effect)とは、物事を評価する際にネガティブな要素に引っ張られて、全体の評価が低評価になる現象のこと。
ポジティブな要素に影響受け、全体の評価が高評価になってしまうハロー効果の逆になるので、逆ハロー効果と呼ぶ人もいます。
お箸の持ち方が変!ってだけで、全体の悪印象に繋がるというやつね。
そうそう。よく考えてみると、すっごく不条理だよね・・
1つの欠点が全体の評価を落とす
私たち人間は仕欠勤が多い人や遅刻グセのある人のことを「ダメなヤツ」と思ってしまいがちです。
たとえ彼がとても優秀な人間であっても。
いくら優秀な人間であっても、たった1つのネガティブ要素のせいで無能と見なされてしまうことがあるということ。
もちろん、これは正しい評価ではなく、無意識に発生する偏った考え(いわゆる偏見)が原因です。
遅刻しようがちゃんと結果を残す優秀な人もいるはずなのに・です。
本来はそんな偏った評価をしてしまう側に問題があるわけですが、そんな考え方をしてしまうのも人間です。
ならば徹底して隙を見せない、弱点を表に出さないことで変なレッテルが貼られることを回避する、それがデキるヤツなのかも知れません。
なぜ公正な評価ができないのか
遅刻するからダメなヤツ!と決めつけるのではなく、本来はすべての評価要素を判定して人物を評価すべきですが、私たちの脳はそこらへんを大きく省略します。
なぜそんな大事なことを省略してしまうかというと、あれこれ時間をかけて考えるよりも即時に判断を下すためです。(いわゆる直感ですね)
すべての評価要素を1つ1つ丁寧に判断するのは時間がかかります。そして目の前の人間が危険人物だった場合、こちらに危害を加えてくる可能性あるので、ゆっくり考えてる暇などありません。
ある1つの代表的な要素が平均よりも下であれば、それだけで相手を落第者とみなす。
いわゆる脳の早とちりなんですが、その働きが役に立ってることもあるわけです。
優秀なビジネスマンかどうか、靴をみれば分かる!とか、時計を見ればわかる!などと言われてしまうのも、靴と時計だけで人物を全体評価してしまうという脳の働きが影響しています。
そこで、汚れた靴を履いるので、優秀な人じゃないだろう・・と判断してしまうのもホーン効果の典型例です。
直感の源は、小さな小さな悪印象
コールセンターのオペレーターの態度が悪かったので、ダメな会社に違いない。どうせ商品もきっと劣悪なものだろう。
ほんの1つの悪い点が企業全体のイメージに悪影響を及ぼしてしまいます。
決してあなどることができないのが、このホーン効果です。
(参考文献)
Palmer, Carl L.; Peterson, Rolfe D. (March 2016). “Halo Effects and the Attractiveness Premium in Perceptions of Political Expertise”. American Politics Research
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