シミュラクラ現象

認知

シミュラクラ現象とは

シミュラクラ現象(Simulacra)とは、3つの点や模様が逆三角形上に配置されている時に人の顔に見えてしまう現象のこと。

フランスの哲学者ジャン・ボードリヤールが自身の著書「シミュラークルとシミュレーション」(1981)で紹介しています。

 

法則うさぎ
法則うさぎ

なんか、あの模様・・人の顔に見えない?

イトケン
イトケン

うさぎの顔じゃなくて?

 

 

なぜ顔に見えるのか

いくつかの動物には本能的に相手の目を見る習性があります。
目を見て、相手は敵なのかどうか、自分より強いのかどうかを判断している防衛本能のようなものです。

さらに人間には、相手の表情を読み取ることで感情や行動を予測することもできます。
人間が集団生活している以上、こちらも無くてはならない本能です。

そのため、人間は3つの点や模様の配置を見ると、人の顔であると判断するように脳にプログラムされていると言われています。

一般的に心霊写真と呼ばれるものは、このシミュラクラ現象にて引き起こされています。そこに存在しないはずの顔が見えてしまうので、恐怖を感じてしまうのも無理もありません。

なお、似たような認知現象でパレイドリア現象(Pareidolia)というものがあり、シミュラクラ現象はこのパレイドリア現象の一部と言われています。

  

 

シミュラクラ現象を利用して愛着を生み出す

三菱自動車「デリカミニ」公式SNSより

心霊写真のような怖い顔が見えてしまうのはいけませんが、かわいい顔、親しみを感じる顔がみえるのであればどうでしょうか。

商品やサービスの利用者に好印象を持ってもらうため、様々な場面でシミュラクラ現象は活用されています。

(参考文献)
「大人も知らない?ふしぎ現象事典」マイクロマガジン社(2021)

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