エビングハウスの忘却曲線とは
エビングハウスの忘却曲線(Ebbinghaus’ forgetting curve)とは、学習した内容がどれだけ忘れられるかを示した中長期記憶の忘却に関する曲線のこと。
私たちは学校等で習ったことを、どんどん忘れていきます。
提唱者であるドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスによると、この忘却曲線には2つの特徴があるとしています。
赤い忘却曲線は、最初は急激に記憶を失っていき、だんだん忘却が穏やかになっていることを示す。
エビングハウスによると、私たちは覚えた20分後には42%を忘れ、1時間後には56%、1か月後には79%を忘れてしまうとのこと。それをグラフで示したものが、このエビングハウスの忘却曲線です。
ぼく、女の子の名前なんてすぐ忘れちゃうもん。
ぐぬぬ・・(うらやましい)
復習時の記憶の定着がハンパない
このエビングハウスの忘却曲線で注目したい点が、復習をした場合の記憶の定着についてです。
緑の曲線が、復習をした場合の忘却曲線です。
復習をした場合の忘却曲線は、比較的緩やかなカーブを描いています。
上の図は、2日目、3日目、4日目に復習をしたことを示していますが、なんと3度復習した場合の忘却曲線はほとんど横ばいになっており、記憶が定着していることを示しています。
学校の先生が何かと復習の大切さを説いていましたが、確かに復習は私たちの記憶にとってとても大事なものというわけです。
エビングハウスの忘却曲線は、学習と記憶のプロセスを理解する上での貴重な考え方です。
急速な忘却に打ち勝つためには、定期的な復習が鍵となります。これらを取り入れることで、学びがより効果的に長期記憶に残ることでしょう。
新しいことを学ぶ楽しみと、それを長く覚えていくための工夫が学びのプロセスをより深化させます。是非、エビングハウスの忘却曲線を活かして、より効果的な学習法を見つけてみましょう。
(参考文献)
L.クピリヤノヴィッチ「記憶力をよくする」講談社(1982)https://amzn.to/4aobllS
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