単純接触効果

印象

単純接触効果とは

単純接触効果(Mere exposure effect)は、繰り返し接すると好意度や印象が高まるという心理効果のこと。

アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが自身の論文の中で提唱しました。ザイアンスの法則、ザイアンス効果などとも呼ばれます。

 

法則うさぎ
法則うさぎ

毎朝、通勤時に駅ですれ違う美女がいます。僕のこと認識してくれてるかな?

イトケン
イトケン

知らん!(ちょっと羨ましい)

 

 

繰り返し触れることでだんだん興味が出てくる

あまり興味がなかった人や物に対しても、繰り返し何度も見たり聞いたり会ったりするとだんだん興味が湧いてきます。
例えば、頻繁に取引先に顔を出すマメな営業マンがその取引先と良好な関係を築いていたり、兄の影響で洋楽が好きになったり、何度も放送されるCMをみて商品に興味を持ったり。様々な場面で単純接触効果が利用されています。

これは見たり聞いたりすることで作られる潜在記憶が脳に強く刻まれて、評価や印象に影響を及ぼすためだと言われています。

ただし、あくまでも無関心なものを繰り返し何度も見聞きすることで発生するものであり、もともと嫌悪感を抱いていたものに好意を生み出すものではありません。

 

 

相手のことを知ることで敵対心の芽を摘む

我々人間は、未知のものに対して敵意を抱いてしまいます。

他の学校の人、他の会社の人、他の国の人、他の人種の人、自分とは違うグループに所属する人(外集団)に対しては、自分と同じグループに所属する人(内集団)よりもキツい態度をとってしまいがちです。

それは、無関心でなんとなくな敵意なのですが、相手のことを知り、相手と繰り返し接することで好意が生まれます。

単純接触効果は、慈善活動、教育、職場、コミュニティなど、様々な状況で応用される社会的な効果です。相互理解と共生を促進する手段として重要な考え方となっています。

(参考文献)
Zajonc, Robert B. (1968). “Attitudinal effects of mere exposure”. Journal of Personality and Social Psychology

 

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