モーツァルト効果とは
モーツァルト効果(Mozart effect)とは、モーツァルトに代表されるクラシック音楽を聴くと頭が良くなる、と主張される効果のこと。具体的には、モーツァルトの音楽を聴くことが一時的に知能指数(IQ)を上昇させるとされています。
カリフォルニア大学アーバイン校のフランシス・ラウシャーが1993年に科学誌ネイチャーで発表した論文が始まりと言われていますが、拡大解釈されることが多く、Wikipediaでは「現在では音楽産業や教育分野で消費者の関心を惹くために喧伝されることが多い」とされています。
なんでモーツァルトなんだろ?聞き心地がいいのかなぁ
心が穏やかになる効果はあるんじゃね?
ラウシャーの研究
提唱者のラウシャーらは、モーツァルトの「2台のピアノのためのソナタ ニ長調」K.448を学生に聞かせたところ、空間認知のスコアが10分~15分程度向上するとの研究結果を発表しました。
しかしこれは、あくまでIQテストの空間認知スコアに限った話であり、IQを測定したものではありませんでしたが、IQが向上するとして世間一般に広く認知されてしまいました。
以降、現在に至るまでモーツァルト効果は心理学の世界ではたびたび論争を引きおこしています。
モーツァルト効果の科学的根拠
モーツァルト効果の科学的な根拠は、音楽が脳の活動に与える影響に関する研究に基づいているとも言われています。
モーツァルトの音楽は、複雑なリズムとメロディが絶妙に組み合わさっており、これが脳の神経回路を刺激するとされています。特に、音楽を聴くことで脳内のドーパミンという神経伝達物質が増加し、集中力や創造力の向上に寄与すると考えられています。
(参考文献)
Rauscher, Frances H.; Shaw, Gordon L.; Ky, Catherine N. (1993). “Music and spatial task performance”. Nature.
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