サブモダリティ・チェンジ

メンタルヘルス

サブモダリティ・チェンジとは

サブモダリティ・チェンジ(Submodality change)とは、相手のイメージを好意的に変換するテクニックのこと。苦手な人を克服するために使われるテクニックの1つとして知られています。

怖いもの知らずにみえるフワちゃんは、テレビの収録で大物芸能人と初共演する時など、事前にその大物芸能人がドッキリに引っかかった番組を観たり、ズッコケシーンや失敗したシーンを観ることで、リスペクトよりも親近感を強めることで物怖じしないようにしていると言います。

これは、相手の印象を自分に都合の良いように変換しているというテクニックです。

そもそも相手の印象なんて自分が勝手に抱いているものです。だから、その印象を自分に都合の良いように変換してしまうのも、こちらの勝手です。

このように苦手な人の印象を、好意的に変換するテクニックのことをサブモダリティ・チェンジと言います。

また、人だけでなく、苦手な物事を克服するためにもNLP(神経言語プログラミング)や催眠療法などで多く使われている手法です。

法則うさぎ
法則うさぎ

印象は自由に変えられるってことね。

イトケン
イトケン

上司や自分が変わらなくてもね♪

 

 

印象は五感で作られている

サブモダリティ・チェンジの考え方の基本は、人の印象は、五感で記憶されているというものです。

対象が大きいか小さいか、近い遠いかのような視覚情報
うるさいか静かか、どんな音質か、どこから聞こえるかという聴覚情報
そして、どんな圧力があるか、堅いか柔らかいか、どこで感じるか等の感覚全般

つまり、これら五感で、苦手な人や物事の印象が形成されているということです。

アメリカでは、アメリカ大統領選が行われると、大統領候補者の身長をネットで検索する人が急増すると言われています。これは視覚情報が印象を作っていることになります。(ちなみに身長が高い候補者が当選する場合がやたら多い)

また、思い出の場面での人の声を考えてみましょう。その声の質を変えることで、感じる印象が変わります。

例えば、声の音質をより温かく、柔らかくすると、その場面での対話がより愛情深いものに感じられるかもしれません。逆に、声を冷たく、切れ味鋭く変えると、同じシーンがより厳しいものに変わるかもしれません。

 

 

サブモダリティ・チェンジのやり方

NLPにおけるサブモダリティ・チェンジは、個人の感覚的な経験や記憶に対して行われる技法です。(専門家の指導のもと実施することが望ましい)

STEP1
苦手な人の五感の特徴を明確にする
変えたい経験や感情を特定します。そして、苦手要素を作っているであろう五感をじっくり考えます。なぜ苦手なのか、視覚的や聴覚的など、五感をベースに考えます。

STEP2
印象を変更する

印象を作っている五感の要素を薄めていきます。視覚的な場合には色の変更、大きさの変更、明るさの変更などが含まれます。聴覚的な場合には音の質や音量の変更が挙げられます。

STEP3
変更の影響の観察

五感の要素を薄めたり変更したことで、印象がどのように変化したか考えてみます。

 

 

勝手な妄想で結構。イメージ変えてしまえ

面倒なことを言ってくる嫌な上司を思い浮かべて…

こんな面倒なことを言うなんて、今までの人生いろいろ損してきたんだろうな

子供のころから、こーゆー人なんだろうな…かわいそう

うわー…、そんな余計なこと言わなきゃいいのに…

こう考えたら、嫌な上司どころか、少し愛おしくもなってくるかもしれません。

でもこれって、単なるこっちの妄想でしょうか?

いいえ。これだけ嫌な上司なんだから、ろくでもない人生を送っている可能性のほうがずっと高いはずです。

少なくとも、あなたに対してはろくでもない上司。

だったら、他の人に対してもろくでもない上司だったり、ろくでもない夫だったり、ろくでもない父親だったりしませんか。

・・・とボロクソに書いてみましたが、こうやって苦手な人のイメージを勝手に変化させることは、その人を克服する第一歩になるはずです。

苦手な人を苦手のままにするか、それとも案外チョロいヤツじゃんと捉えるか。

サブモダリティ・チェンジはある種、思考のトレーニングと言えます。

(参考文献)
丸岡慎弥「教師の力を最大限引き出すNLP」東洋館出版社(2020)https://amzn.to/41HbdKj

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