ヤーキーズ・ドットソンの法則とは
ヤーキーズ・ドットソンの法則(Yerkes-Dodson’s law)とは、心理学において、パフォーマンスと覚醒(あるいはストレス)のレベルとの関係を説明するものです。
この法則によれば、パフォーマンスは覚醒レベルが中程度の時に最も高くなるとされています。
覚醒レベルが低すぎると、注意やモチベーションが不足し、パフォーマンスは低下します。
逆に、覚醒レベルが高すぎると、ストレスや不安が増え、これもまたパフォーマンスを低下させることになります。
提唱者である心理学者のロバート・ヤーキーズとジョン・ドットソンの名前に由来する法則です。
適度な緊張状態が一番いいってことか・・
緊張することも悪いこととは限らない。
タスクの難易度が関係する
面白いことに、このヤーキーズ・ドットソンの法則はタスクの難易度によって異なる効果を示します。
単純なタスクでは、やや高い覚醒レベルがパフォーマンスを向上させることがあります。これは、簡単な作業においては、少しの緊張感が集中力を高めるためです。
しかし、複雑または難しいタスクでは、低い覚醒レベルの方が効果的です。なぜなら、複雑な作業は落ち着きと集中を必要とするため、高いストレスは逆効果になるからです。
実生活への応用
この法則を理解することは、日常生活や職場でのパフォーマンスを最適化するのに役立ちます。
例えば、重要なプレゼンテーション前には、適度な緊張感を持つことが重要です。
しかし、複雑な問題解決や創造的な作業を行う際には、リラックスした状態を保つことが望ましいでしょう。
覚醒レベルを意識する
ヤーキーズ・ドットソンの法則は、ストレスとパフォーマンスのバランスを理解するための理論です。
覚醒レベルを適切に管理することで、私たちは日々のタスクをより効率的に、そして効果的にこなすことができるようになります。
自分自身の覚醒レベルを意識し、それを調節することで、私たちの能力を最大限に引き出すことができるのです。
(参考文献)
ルーシー・ジョー・パラディーノ「最強の集中術」エクスナレッジ(2011)https://amzn.to/3vqVVxc
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