スリーパー効果

記憶

スリーパー効果とは

スリーパー効果(Sleeper effect)とは、信頼性の低いところから出た情報であっても、時間の経過とともに不信感が薄れ、情報の内容だけが記憶に残る効果のこと。

怪しい都市伝説や、信ぴょう性の低いニュース記事に「説得力」はありません。でも、人間は時間が経つとその説得力の低さを忘れてしまい、結果的に都市伝説や記事の内容のみが頭に残ってしまうというのが、このスリーパー効果です。

アメリカの心理学者カール・ホブランドが命名しました。

 

法則うさぎ
法則うさぎ

東スポも、月日が経てば、事実なり。

イトケン
イトケン

さりげなく、五・七・五やめい!

 

 

スリーパー効果のメカニズム

スリーパー効果は、情報の発信者と受け手の関係性によるものです。

初めて情報を受けた時、私たちは情報を発信者の信頼性や評価に基づいて判断します。

しかし、時間が経つにつれてその情報と発信者の関連性が薄れ、情報は単なる「情報」として扱われるようになります。このため、情報そのものが影響を及ぼすことがあります。

例えば、嘘つきの同僚から「今年の新人はダメな奴ばかりだ」と聞かされた場合、
その時は「お前が言うな」と思ってしまったり「どーせまた噓だろ・・」と疑ったり、説得力と情報を紐づけて受け取り、物事を判断します。

でも、時間が経過するとこの紐づけが弱くなり「今年の新人はダメな奴ばかり」という記憶だけが頭に残ってしまい、「ホントにダメな新人ばかりだ!」それに影響を受けた思考をしてしまいます。

 

 

スリーパー効果の注意点

スリーパー効果はあくまで一般的な傾向であり、すべての情報やメッセージが同じような影響を持つわけではありません。

また、スリーパー効果が現れるまでの時間や影響の程度も個人差があります。そのため、情報を選ぶ際には発信者や文脈に注意を払うことが大切です。

スリーパー効果は、情報の影響が時間の経過とともに現れる現象とも言えます。

初めは情報の発信者に影響を受けやすいものの、時間が経つにつれて情報自体が影響を及ぼす可能性があります。

政治的なメッセージや広告など、日常生活で多くの情報に触れる際には、その情報の信頼性や発信者、文脈に注意を払うことが重要です。

スリーパー効果の理解を深めることで、より情報に対する適切な判断ができるでしょう。

(参考文献)
「顧客心理学入門 説得的コミュニケーションの構造」西久保浩二, ベストプランナー(2004)

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