スティンザー効果

ファシリテーション

スティンザー効果とは

スティンザー効果(Steinzor effect)とは、会議のなかで見られる人間の共通した行動を示したもの。3つの特徴を示すものであるため、「スティンザーの三原則」と呼ばれることがあります。

アメリカの心理学者バーナード・スティンザーが提唱しました。

行動1
人間はかつて口論した人の正面に座る傾向がある。

かつて対立した相手は、やたら真正面に座る傾向があるとしたもの。ある意味、真正面というのは、相手に隙を見せないポジションとも言えるかもしれません。警戒心からか、それとも何か一言言ってやろうと思っているのか、いずれにしろ会議では自分の真正面に座っている人に注意を払ったほうが良さそうです。

行動2
次の発言者は、反対の意見を述べる傾向がある。

誰かが意見した後、次の発言者は反対意見を述べる傾向にあることを示しています。
いくら良い意見であっても、その意見の直後に反対意見が出る可能性が高いということです。反対意見が出ることを防止するために、良い意見には「私もそう思います!」「いいですね!」など間髪入れずに賛同の声をあえて上げることもテクニックと言えます。

行動3
強いリーダーシップが存在する会議はメンバーは隣の人と話し、弱いリーダーシップのもとでは、メンバーは正面の人と話す傾向にある。

リーダーシップの強い進行役の場合は、会議の参加者たちは隣同士で相談や会話をすることが多く見られますが、リーダーシップが弱い進行役の会議では、参加者たちは正面に座っている人と話す傾向にあります。

 

法則うさぎ
法則うさぎ

参加者の女子たちが隣同士でおしゃべりばかりしてさ・・

イトケン
イトケン

それ・・合コンの話??・・・あっ(察し)

 

座る位置で印象が変わる

カリフォルニア大学デービス校の心理学者ロバート・ソマー名誉教授は、人間の着席位置を調査したところ、目的に応じて座る位置に法則性があることを発見しました。

おしゃべり
人間はリラックスした会話をする際に、机の角にお互いの向きが90度になるように座る傾向があります。相手との距離が近いうえ、表情も分かりやすい着席位置です。

協力する
相手の隣に座ることは、相手と同じ作業や課題に取り組む場合に見られた傾向です。同じ方向を向いて座ることが協力姿勢を表しています。

競い合う
議論を交わす時や、競い合う課題を行う場合、人間はその競争相手の真正面に座る傾向があります。一定の距離感がありつつも、相手の様子を確認しやすい位置取りです。

関わりたくない時
関わりたくない相手がいた場合は、その相手の斜め正面に座りがちです。距離的に遠いことと、相手と視線が合いづらいことが特徴です。

つまり人間には、行動に適した着席位置が存在するということを示しています。

その場面にあった位置の座席に座ることで、相手にリラックス感を与えたり、協力姿勢を見せたり、お互いに切磋琢磨したり、もしくは関わらないでほしい姿勢を演出することができます。

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