鏡映的自己

他者/自己

鏡映的自己とは

鏡映的自己(鏡に映る自我、Looking-glass self)とは、周りの人たちの自分に対する反応や態度を見て、自分がどんな人間かを理解すること。周りの人がいるからこそ、自分のことを理解できるとした考え方です。

鏡映的自己を提唱したアメリカの社会学者チャールズ・クーリーは、自分を理解するために他者の存在が非常に重要であると示しています。他者を自分の姿を映す鏡とみなし、それを見ることで自分がどんな人間かを理解できることから「鏡映的自己」と名付けました。

例えば、自分のことを几帳面だと思っている人は、自分自身で自分を几帳面だと評価したのではなく、他人から「君って几帳面だね。」等と言われたことがきっかけで、自分自身に几帳面というイメージ(自我)が作られたとする考え方です。

 

法則うさぎ
法則うさぎ

僕は大雑把なところがあって・・・

イトケン
イトケン

どーせそれ女性に言われたんでしょ!

 

 

偽りの自分が鏡に映る

他者を見て、自分を知る。・・と言っても、周りの他者を見てもなかなか自分を理解することができない人がいます。

これは、信頼できる人が周りに存在しない人に見られる傾向で、他者という鏡を見ても自分が何者なのかが見えないために起こり、結果として自分を見失ってしまいがちな状態になりがちです。これは、本当の自分ではない「偽りの自分」で周囲と接していることが原因として考えられます。

人間は無意識に、もしくは意識的に他人に対する態度を変えています。

信頼できる友人には自然に接することができ、本音で語り合いますが、苦手な上司には本当の自分を見せることはありません。

これ自体は、対人コミュニケーションをスムーズに行う方法として悪いことではありませんが、人間は周りの他者と社会的な繋がりの中で生きていく生物です。

その場しのぎの「偽りの自分」ばかりでは、空虚な人間関係を生み出してしまうことになることを心に留めておきましょう。

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