カテドラル効果とは
カテドラル効果(天井高効果、Cathedral effect)とは、私たちが広い空間や高い天井を持つ場所、例えば大聖堂のような建物にいるときに、創造性や思考の自由度が高まると感じる心理学的な現象のこと。
このような空間にいると、人は自分の考えや創造性が拡がっていく感覚を覚えるとされています。
天井が高いと開放感があっていいよね!
自由な思考ができるのでアイデア出しに向いているのだ。
アイデア出しには高く、集中作業には低く。
この記事を読んでいるあなたは今、どんな空間にいますか?狭く閉ざされた部屋でしょうか、それとも開放的で広々とした場所でしょうか?
私たちの身の回りの空間は、思っている以上に私たちの心理状態や創造性に大きな影響を与えています。
広い空間は、私たちの思考プロセスにおいて、「開放性」を促進します。これは、新しいアイデアを考え出す際や、問題に対する創造的な解決策を見つける際に特に有用です
反対に、狭い空間は思考を制限してしまいますが、その代わりに集中力を促進する効果があると考えられています。手術室は天井が低く、医師が手元の治療に専念しやすい環境だと言われています。
よって、創造性を求める作業環境では、高い天井や開放的な空間を設計することが推奨され、一方で、集中が必要な作業を行う空間では、より狭く落ち着いた環境が効果的であると言えるでしょう。
カテドラル効果は、建築やデザイン、職場の環境設計においても考慮されることがあり、創造性や生産性を促進するための空間設計の重要な要素となっています。
天井を見上げてみよう。
カテドラル効果は、私たちの身の回りの空間が心理状態や創造性に与える影響を示す一例です。
この現象を理解し活用することで、より創造的で生産的な環境を作り出すことが可能です。
あなたの周りの空間を見渡してみて、それがあなたの思考や創造性にどのように影響しているかを考えてみましょう。
もしかしたら、あなた自身の中にも、広がりを求めるカテドラル効果が眠っているかもしれません。
(参考文献)
William Lidwell、Kritina Holden、Jill Butler 「Design Rule Index 要点で学ぶ、デザインの法則150」郷司陽子訳、ビー・エヌ・エヌ新社(2015)https://amzn.to/3SK9vDT
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