ホーソン効果

やる気

ホーソン効果とは

ホーソン効果(Hawthorne effect)とは、注目を浴びることで、成果を挙げようとする心理が働き、良い結果をもたらす効果のこと。

1924年から8年間もの間、米ウェスタン・エレクトリック社のホーソン工場で、工場作業員のパフォーマンスを上げるための調査が行われていました。

最初は作業場の照明を明るくしたり、椅子や机の高さを変えてみたり、作業員の行動に制限を与えたり。どうすれば最大のパフォーマンスが得られるのか、様々な生産性向上のための調査が行われましたが、そのうち、何をやっても作業員のパフォーマンスが向上してしまうことが判明します。

これに驚いた研究者たちは、参加者が実験に参加していること自体が影響を与えているのではないかと考え、それがホーソン効果と呼ばれるようになりました。

 

法則うさぎ
法則うさぎ

他人の視線がどんな作業の効率をアップさせるの?

イトケン
イトケン

特に単純作業のパフォーマンスを向上させるよ♪

 

 

なぜホーソン効果が起きるのか?

では、なぜ工場作業員の作業効率が向上したのでしょうか。

実は、ホーソン効果のメカニズムは、参加者が観察されていることによって、自分の行動やパフォーマンスに気を使うことが挙げられます。

人間は他者に見られているという認識が働くことで、期待に応えようとより良い結果を出そうと努力する傾向があります。

これは、仕事の現場でも同様で、上司や同僚に仕事を見てもらうことが、自分のモチベーション向上に繋がるのです。

実際にホーソン効果を調べた工場では、研究者や米ウェスタン・エレクトリック社の幹部が見守る中、調査が行われていました。彼らの視線によって、工場作業員は無意識にてきぱきと行動していたということになります。

 

 

仕事においてホーソン効果を活かす

フィードバックの重要性
定期的なフィードバックは、従業員が自分の進捗状況を把握しやすくし、モチベーションを高めます。上司や同僚からの建設的なフィードバックが、行動の改善につながります。

目標の共有
チームや組織の目標を共有することで、メンバーは共通の目標に向かって協力しやすくなります。目標が明確であれば、個々の努力が全体の成功に結びつくことを実感しやすくなります。

公正な評価
公平かつ適正な評価が行われる環境では、従業員は自らの能力向上に取り組みやすくなります。公正な評価はモチベーションを保つ上で重要です。

ホーソン効果は、我々の行動やパフォーマンスに影響を与える興味深い現象です。

仕事の現場では、この効果を活かしてチーム全体の生産性を向上させるために、コミュニケーションやフィードバックの重要性を理解し、効果的に活用することが重要です。

(参考文献)
大橋昭一・竹林浩志「ホーソン実験の研究」 同文館出版(2008)https://amzn.to/487U0fn

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